菅原道真は「和魂漢才」ー日本独自の精神と中国の学問をあわせ持つ、ということをいった。これに対しわたしは、常に「士魂商才」ー武士の精神と、商人の才覚とをあわせ持つ、ということを提唱している。
わたしは『論語』で一生を貫いてみせる。金銭を取り扱うことが、なぜ賎しいのだ、君のように金銭を賤しんでいては、国家は立ちゆかない。
この学派をつくった朱子という人物が、大学者というだけの存在で、自分自身で実践もするというタイプではなかった。口で道徳を説いたうえに、自分自身でも社会正義のために現場で苦労しようとはしなかったのだ。
今日の時代は高度な教育を受けた人物の供給が多すぎる傾向が見受けられる。(中略)精神を磨くことをなおざりにした結果、人に頭を下げることを学ぶ機会がない、という大きな問題が生じてしまった。
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