格差社会
格差社会論
格差社会には賃金格差・性別格差(男女差別)・学歴格差・地域格差などがあるが、ここでは主に賃金格差について論ずる。
一般的な格差社会論
同一労働にも関わらず正社員と派遣社員の賃金格差があることを問題であるとし、同一労働は同一賃金にせよという論である。
正社員の賃金>派遣社員の賃金・・・問題!
↓是正
正社員の賃金=派遣社員の賃金
つまり、双方を平均化するために、正社員の賃金を下げ派遣社員の賃金を上げるということである。
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本当の社会(グローバル化社会)
しかし、実体はこうである。
正社員の賃金>派遣社員の賃金>海外労働者の賃金
「取引コストの定理」にあるとおり、国境を越えて取引コストはある一定金額に収斂する。派遣社員の賃金を正社員の賃金のほうに寄せることは合理的ではない。必要なのは、正社員も派遣社員も「知識生産性の向上」しかありえない。
筆者による結論
格差社会論は知識生産性向上を怠るための方便に過ぎない。国内の格差社会是正を提唱することは、知識生産性向上を阻害することになる。必要なのは、格差社会是正ではなく、「知識生産性の向上」である。
ハイ・コンセプトからの要約
大前研一氏の言葉の要約
上のほうはアメリカのプロフェッショナルに引っ張られる。非常に給料が高い。下はインドや中国に引っ張られる。人件費が安い。人口分布は「M型社会」になっていく。上にいくためにはどうしたらいいか
・1「よその国、特に途上国にできること」は避ける
・2「コンピュータやロボットにできること」は避ける
・3「反復性のあること」も避ける
関連ワード
・取引コストの定理
・知識生産性
・グローバル化
編集履歴
・2010.01.31 一般的な格差社会論と本当の社会
・2010.01.23 「ハイ・コンセプト」追記
・2010.01.15 初稿