◇教員上乗せは増員
文部科学省は28日、検討中だった「義務教育全面35人学級化」を見送り、新たに小中学生のコミュニケーション能力などを「少人数教育」で高める方針を固めた。各自治体のニーズに応じた教員配置で少人数教育の拡充を図る。来年度予算の概算要求に反映させる。
関係者によると、今年度の全国学力テストの結果から、学力と学級規模の相関関係はなかったが、円滑に意思疎通できる力や規則正しい生活習慣を育む点では、少人数学級で効果が見られた。文科省は来年度、定数に上乗せする「加配教員」の数を今年度より大幅に増やす。
生活指導を強化する少人数学級や習熟度別授業、複数教員によるチームティーチングなどを念頭に、各自治体から必要数を集約し、予算を配分する。
35人化については、現在、小学1、2年で導入されており、3年生以上でも各自治体での取り組みが進んでいる。【福田隆】
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