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哲学字彙

なおき · 2026-10-31 更新 · 履歴(3)

1881年に出版された哲学用語辞典。井上哲次郎が中心となって編纂した。ヨーロッパ言語の抽象概念の多くを日本語訳した。この原文は、国立国語研究所のWebサイトで公開されている。

現在でも使われている『哲学字彙』での訳語

Wikipediaでの記述を再整理した。Wikipediaでは、『哲学字彙』での訳語と現在の言葉を両論併記している。ここでは、『哲学字彙』での訳語のうち、現在でも通用している言葉を抜粋してまとめなおした。

外来語現在でも使われている訳語使われなくなった訳語
Abstract抽象、形而上虚形
A priori先天
A posteriori後天
Category範疇
Cognition認識
Common sense常識
Concept概念
Constitution憲法
Contract契約
Contradiction矛盾乖角、背戻、背馳、忤逆、枘鑿、反言対(論)
Criticism批評
Deduction演繹法
Definition定義
Ethics倫理学
Fallacy虚偽
Idea観念
Ideal理想
Idealism唯心論
Identity同一
Induction帰納法
Materialism唯物論
Maxim格率
Metaphysics形而上学
Nature本性、資質天理、造化、宇宙、洪鈞、万有
Nirvana(サンスクリット語)涅槃
Objective客観的
Paradox逆説
Phenomenon現象
Philosophy哲学
Physics物理学
Premise前提
Proposition命題
Religion宗教
Reason道理、理性
Reasoning推論
Revolution革命
Rhetoric修辞
Science理学、科学
Society社会
Subjective主観的
Trinity三位一体
Truth真理、真実
Universal普遍、全称一統
Universe宇宙
Vernunft(独)理性
Verstand(独)悟性
Virtue徳
Will意志
World世界人間、寰宇、乾坤

考察

今日、なにげなく使っているこれらの言葉が、明治時代の先人が翻訳してくれた言葉であるという事実に慄く。井上哲次郎は幼少期から四書五経を修めた東洋哲学者。これらの言葉には東洋哲学の香りがするのはそのためであろう。それゆえ、翻訳語だということに気づきにくい。

もっとも、この中には、それ以前から日本語の語彙に存在していたと思われる言葉もある。少なくとも、社会と徳は、それより以前からあったはず。元々日本語にあったものを、外来語に当てた、と考えるのが妥当だろう。

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