株式会社
世界最初の株式会社は、1600年のイギリス・東インド会社である。これは当時の航海が極めて危険であったことによる。
1521年のマゼラン世界一周では、出航した235名中、世界一周を果たし、生還したのはわずか18名だった(Wikipediaによる)。生存確率は10%も満たず、航海に出ることは、ほとんど博打だった(「大航海時代」参照)。
アジアへの航海が成功すれば、貿易により莫大な富を得ることができたが、一人の封建領主・地主・金持ちが航海の資金援助をするには、あまりにもリスクが大きすぎた。そこで、リスクを回避するために、みんなで少しずつ出資することにした。それが「株式会社」である。
みんなで出資することにより、所有権・儲けが分散してしまうが、リスクは出資額を上限(有限責任)とすることができた。
今日ある制度というものは、このように、必然から生まれてきた(必然がなければ、わざわざこのような制度は作らない)。