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膜電位

akki-ra · 2010-08-15 更新 · 履歴(2)
第 1 版(2010-07-22 14:37:13 · akki-ra)を表示しています。 最新版に戻る

細胞内外に大きな電位の差を作っておけば、その電位の差を利用した非常に早い情報伝達が可能になるという利点がある。これはイオンによる電位差とその開放によるエネルギーという概念を、ダムによる水位の差とその開放によるエネルギーによっての水力発電と置き換えて考えるとわかりやすいだろう。つまり、電位差(水位差)を一気にイオンチャネル(水門)を開くことによって力を解き放つと、大きく、かつすばやい駆動力を生み出すことが可能になるのである。

神経細胞の典型的な軸索において、静止膜電位は負であり、おおよそ-70mV程度である。このことは、細胞外に陽イオンが比較的多いことを示唆する。Na+/K交換イオンポンプは3個のナトリウムイオンと2個のカリウムイオンを交換しているだけなので膜電位の変化にはそれほど大きく寄与しないが、外にくみ出されたナトリウムイオンが細胞内に入り込むためのナトリウムチャネルは通常不活性化されており、開いていないのに対し、カリウムが細胞外に流出するカリウムチャネルの中には、通常開きっぱなしのものが存在する。つまり、カリウムイオンは汲み入れても汲み入れても、ある程度は細胞外に漏れ出て行ってしまうのである。これが、静止膜電位が負になってしまう主な原因である。このカリウムイオンを漏れ出させてしまうチャネルを、カリウム漏洩チャネルと呼ぶ。

カリウムイオンの透過と異なり、 Na+/K+交換ポンプの作用によるイオン移動(が逆方向であることに注目すべきである。電気化学的なイオンの移動(E)は同方向であるので、ポンプによる電流が電気化学的移動を多少相殺していることになる。しかし、ナトリウムイオンはほとんど細胞内に漏洩しないので、ナトリウムチャネルが開くと大きな透過力(F)を発生することになる。これが活動電位の正体であり、この大きな力により、-70mV程度の膜電位は、+40mV付近まで一気に変化する。

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