DNAと遺伝子
DNAって遺伝子でしょ、という人があまりにも多いので、違いを書こうと思います。
紙は文書じゃない
DNAは物質のことで、遺伝子はDNAから出来たある領域のこと。
たとえば文書は紙でできてるけど、「紙は文書か?」と言われたら違う。
DNAは紙みたいなもので、遺伝子が文書ですね。
分厚い紙の束
30億枚ほどの分厚い紙の束が、あなたの部屋に置いてあります。
そのなかで、「遺伝子」と判子のついた文書は24%ほど。
おなじように、人間も30億個もの「塩基対」(DNAの繰り返しの単位)をもっています。
このうち、遺伝子の領域は24%ほど。
さらに、そのなかで意味のあるとされる領域 (exon)は1%にすぎません。
遺伝子はあなたに関する文書
遺伝子に書いてあることは、あなたを説明するための文書です。
あなたの紙がなぜ黒いのか、
あなたの耳あかがなぜ湿っているのか、といったことを規定しています。
他の紙も大事?
あなたの部屋に置いてある紙の束のうち、遺伝子の書類でない残りの部分も大量にあります。
これも、間接的にいろんな意味を持ってます。
まだ分かっていない事が多いですが。