楽譜は音楽を演奏・歌唱するためになくてはならないものです。にもかかわらず、楽譜の発行部数は年々減少しており、原因のひとつに楽譜の無断コピー問題があるといわれています。安易な無断コピーがひろがり店頭などで販売されている楽譜が購入されなくなると、新たな楽譜の発行が難しくなり、ひいては音楽愛好家が楽譜を入手することができなくなるという事態を引き起こしかねません。
2006年に登場したこの曲は早くからなぜかJASRAC管理外として扱われ、J研からも全クリエータの曲消されてしまってから早1年とちょっと……
JASRAC管理復活キタ―――(゜∀゜)―――!!
そんなわけで早速再投稿。
「著作権料等使用料」については、2008年4月に発表された「JASRACとの許諾に係わる契約締結」が大きく関係している。これまでニコニコ動画では野放し状態だった著作権が、JASRACという著作権管理機構が間に入ることで“ある程度”管理される状態になったのだ。しかしながらその代償として、コストの前期比1.5倍増という結果を招いたのである。
また、当該コスト増については、別の要因も存在している。それは、ドワンゴの主力事業である着メロサービスである。特に、「着うたフル」については、期初と比較してその会員(利用/購入者)数が約1.6倍近くに跳ね上がっている(『平成20年9月期 第3四半期決算説明会資料』参照)。”着うた”は、歌詞、楽曲…と複合的に著作権が絡み合ってくるものでもあるため、売上に正比例してコストが積み重なっていくのは当然のことである。
さて、ここまでお読み頂ければ「なぜ赤字なのか?」ということがわかったかと思うが、赤字になる(もしくは、高コストになる)本質は実をいうと、そのビジネスモデル自体にあるのである。
着メロ事業については先述した通りであるが、売上があがった分だけ管理機構に中抜きされる仕組みになっており、常に高率の著作権等使用料がコストとしてついて回る。また、ニコニコ動画については、利用者数の増加が容赦なく通信費というコストに転嫁される。加速度的にユーザーが増える=コスト増を意味する。しかしながら、その加速に収益の獲得が間に合ってないのが現状なのである。
つまり、このような状態が続く限り、ニコニコ動画を含めたドワンゴ社の高コスト体質からの脱却は難しいのである。しかしながら、その加速度的なコスト増を埋めるべく様々なマネタイズの試みが行われているのも事実である。
関西大学総合情報学部2007年卒。 卒業後「非同期」「主観事典」をテーマにした会社設立。パンデイロやvimなどの打楽器が好き。 Backbone.js 千利休 木村蒹葭堂