意味
・「induced pluripotent stem cells=誘導[人工]多能性幹細胞」の略称。
・普通の体細胞に、4つあるいは3つの遺伝子を導入することで得られる細胞で、胚性幹細胞=ES細胞と性質が似ていることから多能性を持つとされている。
問題点
・明確な定義がなされていない。多能性とは何を示すのか。どのような細胞をipsとするのか、など。
・遺伝子を安全に導入する技術の確立が遅れており、細胞がガン化してしまう確率が高く、実用にはほど遠い。
歴史
・山中先生がノーベル賞を受賞されたので山中先生のレビューから学んでみる。cf.
http://www.cell.com/cell-stem-cell/retriev...#MainText
三つの流れ
1:核移植によるリプログラミング
・1962年クローンカエル。成長したカエルの腸の細胞から核を未受精卵に移すことで作成。
・1997年ドリー(クローン羊)。上皮細胞から。これにより、卵母細胞には体細胞の核をリセットする因子があることがわかった。
・2001年ES細胞が遺伝子をリセットする因子を持っていることがわかった。
2:マスター転写因子
・1987年ショウジョウバエで見つかる
・2010年の成功を除いて、一つの因子を同定することは成功していない。
3:ES細胞の研究
・1981年マウスで始まる。
・1998年ヒトで始まる。
まとめ:Using information about the culture conditions that are needed to culture pluripotent cells, we were then able to identify four factors that can generate iPSCs.