遺伝子導入法
動物細胞に特定の遺伝子を導入するには以下の五つの方法が挙げられる。
リン酸カルシウム法
・リン酸カルシウムと目的のDNAを一緒にした沈殿物を細胞にかけると、どういうわけか細胞に取り込まれて、DNAが発現する。
リポフェクション法
・リン酸カルシウムの代わりに電荷をもつ人工的なリン脂質を用いる。
エレクトロポーション法
・電気パルスで細胞に孔をあけてDNAを挿入する。
マイクロインジェクション法
・ガラス針で細胞に孔をあけてDNAを挿入する。
・エレクトロポーション法に比べて効率は落ちるが、DNAを追跡できる。
ウイルスベクター法
・細胞膜表面にある受容体が反応するウイルスベクターを用いてDNAを導入する。
・受容体を選べば100%の導入も可能である。
・そのため発現が安定している。
植物細胞への導入には、三つの方法が挙げられる。
アグロバクテリウム法
・植物に感染し、クラウンゴールという腫瘍を作るバクテリアを使う。
・Tiプラスミドの一部(T-DNA)をゲノムに導入する性質を持つので、T-DNAに目的のDNAを挿入しておけば、遺伝子導入が可能。
・植物によって効率はかわる。
エレクトロポーション法
・動物細胞におけるのと同様。
・細胞壁を酵素処理で除いておく必要がある。
パーティクルガン法
・微細な金属粒子にDNAをまぶし、高速で植物細胞に打ち込む。培養しなくても直接DNAを導入できる。
・遺伝子を直接「打ち込む」なんて… 発想がすごい。